2018年 07月 10日
大地の秘密 |
府中のエコハウス、地盤調査を行いました。
多摩川の北側、武蔵野台地の南側に位置する敷地ですので、表層数mは、関東ローム層のようです。
秘密は、地中4mに隠されていました。
オーガーによるサンプル調査の結果、採取されたのは直径6〜7センチの丸みを帯びた礫。
小石というには少し大きい印象です。
角が取れた丸い形状は、典型的な河川中流域の礫層です。岩石は砂岩のようですので、太古の昔に上流域で堆積した砂が長い年月で砂岩の層になり、その後に地表で雨などで侵食を受けてだんだん小さくなり、川の流れで侵食を受けながら、今の場所に流れ着いたものと思われます。
その後、富士山の噴火でローム層が大量に堆積して、地中深くに埋まってしまった、そんな歴史でしょうか。
手元に3つある石の接写。
一つ目。一番砂岩らしい砂岩ですね。
白黒茶色の砂つぶがよく見えます。
二つ目。黒いごま粒大の小礫が混じっています。
なんでしょうね。
全体に若干粒が粗い。
三つ目。砂つぶが見えないくらい細かい。
粘土が固まったような、泥岩に近いイメージ。
層理(地層のようなライン)がはっきり見えます。
堆積して行く様子が目に浮かびますね。
なお、今回の礫層は、建物の地盤としては十分に固い地質と思われます。
ところで、青葉台周辺では、こうした礫層を見ることはありません。というのも、青葉台周辺はもともと海の入江。ゴロゴロした礫層は多摩川中流域の府中ならではということになりますね。
鶴見川、恩田川は見事に海の入江。貝塚が出るのも理解できます。
by eco_house
| 2018-07-10 21:15
| 施工事例